さて、今回は“美しの森”のマンションを「外観デザインと住棟配置」の観点から比較分析してみたいと思います。
マンションを探す時、モデルルームで、床のフローリングとか食洗機など内装やインテリアについつい目が行ってしまいがちですが、外観デザインと住棟配置も、暮らしにおける非常に大切な要素です。極端に言えば、部屋の内装は購入後自分でリフォームできますが、外観デザインと住棟配置は、後から変えたくても変えられないのです。
後に、マンションを売ることになった時の資産価値診断にも大きなウエイトを占める「外観デザインと住棟配置」。決して妥協せず、しっかりチェックしていただきたいと思います。
それでは、解かり易い形をとるため、前回同様、ランキング形式で書いていきたいと思います。
ご自身の住まいに対する優先順位を念頭におかれながら、参考になさってください。
■外観デザインと住棟配置 BEST3■
第1位 ライオンズたまプラーザ 美しの森
第2位 ブランズたまプラーザ 美しの森カレンス
第3位 ドレッセ美しの森 フロラージュ
(第1位) “美しの森”エリアの中では駅に近いほうですが、土地の形状は北道路・北傾斜で、南側には老人ホームの建物があり、日当たり・眺望の面でも恵まれた土地とはいえません。その厳しい条件を払拭すべく、事業主は相当気合を入れて創意工夫を凝らしているのが見て取れるのがこの物件です。
建物を何棟かに分けて配置することで、少しでも角部屋を増やして、明るさと開放感を得られるようにする工夫が見られ、非常に評価できます。
外観はしっとりとした趣きのあるデザインになっており、たまプラーザにふさわしいグレード感と落ち着きを兼ね備えています。外観デザインは人それぞれ好みがあるものですが、この外観は誰が見ても「ああ、いいね。」という物件になること間違いなしです。
(第2位) 思い切ったエントランスの配置がすばらしい!
実はエントランスの位置は住棟配置で非常に大切な要素なのです。この物件の一番良い場所であり、高く売れる角部屋が造れる一階の角に、エントランスをもってきたことで、小規模物件だけどマンションの顔であるエントランスはよくしたいという思いが伝わってきます。
外観デザインでは、ベランダに施された木目調の横桟が秀逸です。外壁タイルはホワイトとブラックのモノトーンで、とてもシックですが、ともすれば冷たい印象にもなりかねません。そこに木目調の手すりをつけることで調和がとれて、シックな中にも落ち着きが醸し出されています。
ただ、白すぎるタイルでさらに目地を白にしたのは、ちょっと気になるところですね。
(第3位)学校を取り囲む、なだらかな南傾斜という地形をうまく生かした住棟配置がすばらしいと思います。
ただ、エントランスに関しては、余った場所に作ったのでは?という感が否めず、もっと工夫の余地があったような気がします。また、外観デザインはいまいち風格がなく、ここかしこにコスト削減の跡が見られ、物足りなさを感じます。外構は特に安っぽさが感じられ残念です。
ライオンズたまプラーザ 美しの森
http://lions-mansion.jp/MD051012/?SHCD=BNR10607180000000001
ブランズたまプラーザ 美しの森カレンス
http://www.branz-mori2.com/
■外観デザインと住棟配置 WORST2■
*メーカー*グランノアたまプラーザ 美しの森公園
*ブービー*ブランズたまプラーザ 美しの森グラシス
*メーカー* 南側から生産緑地越しに見ると、バルコニーのガラスと緑色が目につき、建物全体が安っぽい印象を受けます。
たまプラーザ=緑豊かな街ということで緑を意識しすぎてしまったのでしょうか?北側や外廊下側にグリーンのラインを入れているのはいいと思います。
エントランスにはがっかりです。スペースがしっかり確保されていないので、階段下に平場がなく、すぐに道路に接していて危険です。手すりもないのも気になります。導入の動線をもっと検討するなど、もっと考えようがあったのに残念です。
パースで見た時と実物の印象が全然違うので、実物を見てショックを受けた人もいるかもしれませんね。
*ブービー* ベスト2に入った 「ブランズたまプラーザ 美しの森カレンス」と同じ事業主・設計事務所だけに、これはないだろうと余計にがっかりしました。
「カレンス」と同じホワイトとブラックのコントラストを効かせたデザインですが、ブラックが弱すぎる印象があります。こちらのほうが物件規模が大きいので、「カレンス」よりも大衆向けにして、トーンを落としたようです。
小手先で処理するくらいなら、全く違うデザインにするべきだったと思います。
また、規模の割りにエントランスの割合は「カレンス」より小さくなっており、住棟配置は工夫がなく、残念です。
ここも「ライオンズたまプラーザ 美しの森」同様、難のある土地です。だからこそ、もっと力を入れて欲しかったという気がします。
グランノアたまプラーザ 美しの森公園
http://www.tama-pla.com/
ブランズたまプラーザ 美しの森グラシス
http://www.branz-mori.com/
次回は、「エントランスと共有スペース」について分析します。
お楽しみに。
●美しの森
http://www.utsukushi.jp/
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