ご参考にしていただければ幸いです。

『将来、売却ないし賃貸にだした際、美しの森の中で最も条件の良い物件は？』
というご質問です。

やはり、大きな買い物ですから、皆さん、その資産価値、物件価値というのは気になるところなのでしょう。

一番、多かった内容です。


ひとくちに、『資産価値』といっても、物件の資産価値というのは二つの性質を持っています。

それは、『換金性』と『収益性』。

物件の資産価値を語る際、必ずついてまわる要素ですが、実は、この二つの要素、両立しづらいものなのです。

換金性を重視すると収益性は見込めない、収益性に軸を置くと換金性に乏しくなる…、

以上を踏まえると、『売ってもよし、貸してもよし』という物件など、実は、非常に少ないのです。


『収益性の高い物件』、いわゆる『貸してよし』な物件は、一般的に、『できるだけ安くで買って（建築して）、できるだけ高くで貸す』ということが前提です。

低価格で販売されているものは、概して、立地条件が劣悪だったり、ギリギリの建築コストのため、低品質な建物であったりします。

しかし、入居者は、『賃貸である』から、『一生住まない』から、『一時的である』から、それらの悪条件を譲歩条件にして、そこで生活をし、賃料を払い続けられるのです。


『少し日当たりが悪いけれど、賃貸だから、まぁ、いいか。』となるわけです。

ユーザー側も物件を見る際、『一生住む家』をセレクトする目と、『一時的に住む家』をセレクトする目を賢く使い分けているので、

残念ながら、供給する側にも、『一生住む家』つまり分譲マンションを提供する会社と、『一時的に住む家』つまり賃貸マンションを提供する会社の二通りが存在してしまうわけです。


一方、『換金性の高い物件』というのは、中古物件になった際、『すぐに』、『高く』、売れるかということですが、こちらはまた、『収益性の高い物件』とは違った性格をしています。

中古物件を購入する際でも、ユーザー側は『一生住む家』をセレクトする目を持って検討に入ります（賃貸用として購入することを別として、ですが。）。

グレード感たっぷりの建物であれば、年月の経過に負けないはずですし、立地条件というのも激変することがあまりない要素ですから、『いいもの』は『高く』てもユーザー側は購入対象に入れるはずですし、『すぐに』売れてしまうものなのです。


以上、資産価値には、『収益性』と『換金性』が大きく関わってくることとなり、これらは両立できるものではないと前述しましたが、

物件の価値を語る際、もうひとつ、忘れてはならない“価値”要素があります。


物件自体が抱える条件で決まるのが資産価値ですが、『自分が感じる快適性・充足感』で決まる価値は百人百様です。


住まいに求める快適性や好み、プライオリティは、大なり小なり個人差があるものですので、資産価値のように即物的には、その大小を決められません。


よって、物件の価値を決める三大要素『収益性』、『換金性』、『自分が感じる快適性・充足感』、というのは一致しないといってよいでしょう。


つまり、購入される際には、収益性重視にするか、換金性重視にするかなど、どこに軸を置いて検討するかがポイントとなります。


今回は、物件に関わる資産価値たるやをおおまかにお話しました。

次回より、『収益性の高い物件』とは、『換金性の高い物件』とは、どういったものを指すのか、具体例を挙げながら、お話ししていきたいと思います。


その上で、美しの森の物件に照らし合わせ、加えて、ご自分の『自分が感じる快適性・充足感』というのも加味なさってみるとよいかもしれません。