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コンサルの鬼ブログ
【7月9日】美しの森分析 第11回『美しの森に関するQ&A』
こんにちは。

いつもご愛読ありがとうございます。

今回も前回よりお話していた美しの森に関する質問への解答の続きをさせていただこうと思います。


物件の価値を決める要素、『換金性』と『収益性』についてのおおまかな像はイメージできたかと思いますが、今回は、もう少し具体的にいきたいと思います。

 


まず、『収益性』。

この概念の捉え方というのにも、やはり、オーナーさんによって少し違いが出てくるように思われます。

既にお話ししたかと思いますが、『高い収益性』の一般的な前提は、『できるだけ安く買って(建築して)、できるだけ高く貸す』です。

ギリギリのコストで建築した建物でも、初めの数年(10年間くらいでしょうか)は、時間の経過や劣化を感じさせず、空室もでないでしょう。

しかし、15年、20年後となるとどうでしょう。

安普請な造りはくすみを濃厚にしているはずですし、仕様設備にしても、古臭さがでてきているはずです。

入居者獲得合戦には、エントリーもできないでしょう。

『いいもの』や『新しいもの』とでは、勝負になりませんから。

エントリーしたければ、賃料を下げなければならない。

こうして、はじめの10年間くらいは目を見張る収益があったとしても
劣悪な物件は十数年後に空室リスクが上がってしまいます。

空室をなくすためには、賃料を全体的に下げはじめなければならない…。

 


これが、収益率が鈍化するということです。

以上が、賃貸物件についての一般的なセオリーでしたが、これがグレードの高い建物だった場合、どうでしょう。

グレードの高いものを建てようとすればコスト高になることは、いわずもがなですが、優良物件であれば誰もが住みたいと思うはずです。

そして、そういった物件は管理やメンテナンスをきちんとしていれば、15年、20年と月日が経過した際、貫禄は増しても、老化・劣化はしていないはずです。

入居者獲得合戦に関しては、十分にエントリーする資格があります。

賃料も下げる必要はありません。

以上を踏まえると、優良物件というのは、緩やかな収益ペースですが空室リスクも急激に高まることはないのです。

こうしてみると、オーナーさんが賃貸による収益性を、どのくらいのスパン、どのくらいのペースで考えているかは、どのくらいのグレードの建物を建てているかでも推し測ることができます。

長期所有・長期スパンでの収益を視野に入れているオーナーさんであれば、長期に渡って勝負できるハイグレードな建物(建築時のコストはかかりますが)を建てるでしょう。

一方、建築時のコストばかりを気にしすぎ、目先、数年の利益率に気をとられすぎているオーナーさんは、いろいろな意味での“短命な”建物を建ててしまうこととなります。


ちなみに、プロであるディベロッパーが長期所有を前提とした賃貸事業を手掛けると、30年以上という長いスパンで収益性を考えます。

これは当然ランニングコスト(修繕費など)等も考慮にいれたものです

例えば、吹き付けの外壁とタイルの外壁。

吹き付けの外壁は、建築時にはコストを抑えられますが、数年後の修繕時にはまた吹きつけなおさなければなりません。

一方、タイルの外壁は建築時にはコストがかかってしまいますが、数年後の修繕時には洗浄だけでいいのです。

ランニングコスト面での価格差は、実は建築時のコストにかかっているところが多きにあるのです。

また、近年の傾向として優良物件(賃料はもちろん高額です)は、都心部では供給が需要に追いついていません。

というのも、富裕層というのは、概して都心部に集まるものですが、この富裕層に『賃貸でもいい』という考えが増えつつあるのです。


ハイグレードな優良賃貸物件を希望する富裕層は、これからもますます増加してくる可能性があります。


美しの森についても『これが一番!』といえる物件はなかなか見つけられません。

前述のとおり、個人の住宅に対する考え方は百人百様ですから。


よって、ポイントだけをかいつまんでみようと思います。


『収益性が高い物件』というものの特徴を一言でいえば、

 

『坪単価が安くて総価格が安い』物件です。

総価格が安いというのは、概して専有面積も狭くなるものです。

そういった面から考慮しても2LDKくらいの物件は需要が多いので、貸しやすいかもしれません。


また、賃料に関していえば、必ずしも購入価格に比例するものではありません。

例えば、同じ一棟のマンション内で同じ専有面積の二つの住戸で比較してみると、それらが南向き住戸と西向き住戸であった場合、その分譲価格には差がでます。

しかし、賃貸に出した際の賃料にはあまり差が出ません。

南向き住戸の方が西向き住戸より1割ほど購入価格が高くても、

 

賃貸にだす際には、賃料には1割も差がでないのです。

西向き住戸も南向き住戸も同等の賃料に設定されてしまうでしょう。

よって、この場合、私でしたら西向き住戸をおすすめします。


こういったことから、前述のとおり、このマンションが一番いいとはいいにくく、同じマンションだけど階数が違ったり、同じマンションだけど向きが違ったりで、個々間に大差、千差が生まれます。

前回もお話させてもらっているので、繰り返しになってしまいますが、

 

ご購入の際には、このようなポイントを押さえつつ、物件をご覧になることをおすすめします。


次回は、二番目に多かった『今が本当に買い時?後発物件になればなるほど値上がりするの?』というご質問にお答えしていきたいと思います。





◆今日のつぶやき◆


東急さんのたまプラーザ駅前開発が着々と進んでいるみたいですね。

10月に『ゲートプラザ1期』がオープンするようで、現在は、その建築中の建物の養生が取れ、外観が露わになってきています。


ゲートプラザ1期も、今年1月にオープンしたサウスプラザと同じテイストのようです。外観を一見しての、私個人の感想としましては…。

『カジュアル、だなぁ…』もとい、『安普請、だなぁ…』です。

コンセプトが上質な時間、ターゲット層も親子3世代(団塊世代・団塊ジュニア・そのジュニア)だときいていたので、もう少し重厚感のある仕上がりを期待していたのですが…。

カジュアルなアウトレットモール、という感じです。

あれが後世(大袈裟でしょうか?)ずっと、この地に残り、毎日、目にする建物かと思うと…。

なんとも、とほほ、な気分です。

全体的なバランスはよいのですが。

いかんせん、『バランスがよい』のと『グレード感がある』のとはイコールではありませんからね。


やはり若い世代には、あのくらいのカジュアルトーンがいいのでしょうか?

とはいっても、ターゲット層には、40代・50代も入っているはず…。我々世代にも、しっくりとくるものであったらよかったのですが。

加えて、たまプラーザという土地柄、もう少しハイソなエッセンスやシックな感じがあってもよかったのでは。

カジュアルな感じが悪いとは言いませんが、なんとなく、近くのセンター北・南のショッピングセンターと同じかおりがします…。

せっかくですから、違ったテイストのものが好ましいですね。

そうすることで、うまく住み分けできるでしょうし、ユーザー側もうまく使い分けられる…。

そうしたほうが、マクロな目でみた際、東急さんと我々一般ユーザー側、双方に福音である気がします。

2009年に『ゲートプラザ2期』、2010年には『ゲートプラザ3期』、ノースプラザとして東急百貨店をリニューアル。


今後に期待したいものですが…。



*最後まで読んでくださってありがとうございました。(松井)







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